アイドルグループ卒業から約2年7ヶ月後、ソロとして新たに自身のファンクラブ「IORinc」を開設した相楽伊織さん。インタビュー当日、念願のファンミーティングではお酒をたしなみながら、ファンとの交流を図っていました。夢だったグラビアアイドルデビューを果たし、約1年後には1st写真集を出版するほどに活動は順調。2024年6月の芸能界デビュー10周年を経て、ファンクラブにかける思いなどを聞きました。
――インタビュー直前には、写真撮影をしたバーでファンミーティングを開催。お酒もたしなみながら、和気あいあいと談笑していましたね。
相楽伊織(以下、相楽) ファンのみなさんに楽しんでいただくのを、一番に意識していました。最初は緊張されていたんですけど、お酒を片手に話すうちに、最後はみなさんもリラックスされていました。(2024年6月で芸能界デビューから)10周年を迎えて、活動を支えてくれたファンの方同士でも顔なじみの方がいて、たがいにより仲よくなれたようでうれしいです。
――表からは、カラオケの歌声も聴こえてきました。
相楽 乃木坂46の「立ち直り中」と「ガールズルール」、家入レオさんの「Silly」を歌いました。どれも、大好きな曲です。
――今回のイベントは元々、アイデアを溜めていたんですか?
相楽 はい、ずっと「飲みイベント」を実現したかったんです。夢が叶ったし、自分らしく振る舞えたのも楽しかったです。ファンのみなさんと一緒にカードゲームの「インディアンポーカー」もやって、私は中間ぐらいの強さでした(笑)。
――(笑)。男性だけではなく、同性ファンの方もいらっしゃいました。
相楽 やむなく参加できなくなってしまった方も、女性だったんです。友だちやお姉さんのような感覚で接してくださって、空気が温かく、応援してくださるありがたさを感じていました。

――ファンクラブ名は名前がモチーフの「IORinc」ですが、その由来は?
相楽 響きの「リンク」のとおり「繋がる」の意味を込めて、自分の名前と相性もよかったので名付けました。きっかけは、私のブログだったんです。質問コーナーでファンクラブ名を募集して「IORinc」と「伊織庵」の候補から、選びました。
――2018年7月のアイドルグループ卒業から約2年7ヶ月後。当時、ファンクラブを開設された経緯は?
相楽 前事務所のスタッフさんにすすめられたんです。その当時、開設したいとは考えていなかったんですけど、SNSやブログだけではファンの方とのコミュニケーションが薄れてしまうので寂しいなと思っていました。Faniconはラフに近い距離を保てるのが魅力だと感じたので、やってみようと思いました。
――実際に「Fanicon」で開設されてから、お気に入りの機能は何でしょう?
相楽 タイムラインやグルチャは、SNSと似た感覚で扱えるので気に入っています。ファンクラブ限定の機能も好きで、クジを引ける景品付きのスクラッチもお気に入りです。ポイント制なのも分かりやすく、手軽さがいいですね。ライブ配信では、スマートフォンのエフェクト機能をうまく使えていると思っています。スタンプへのお返しとして、動くだけでハートや風船が表示されるので、言葉だけでなくリアクションも返しやすいです。
――ファンクラブを通して、励まされた経験もあるかと思います。
相楽 芸能界デビュー10周年では、応援してくださるファンの方から「娘みたいな存在」という声など、たくさんのうれしいメッセージをいただいて、感動しました。グループを卒業してからはファンの方と会える機会が減ってしまっていましたが、直接ファンの方に感謝を伝えられるようになったのもファンクラブという場所ができてからなので、すごくよかったなと思っています。
――個人発信としては、Instagramも頻繁に更新されている印象があります。
相楽 1年半ほど前に、マネージャーさんから「毎日投稿をしてほしい」と言われたんです。それまでは月に5〜6回程度しか更新していなかったので最初は負担に感じていたんですけど、だんだん習慣化していきました。友だちを誘って写真撮影に出かけたり、アウトドア派になったのも変化でした。
――SNSはいわばオープンな空間ですが、クローズドなファンクラブならではのよさも感じていますか?
相楽 SNSでは掲載する写真や言葉遣いについてより慎重になりますし、ファンクラブの方が気楽ですね。実家に帰ったときには、ワンちゃんと一緒にすっぴんでライブ配信したこともあったり、ファンのみなさんに甘えてリラックスしています(笑)。
他にも、先日ライブ配信でポテトチップスの話をしていたらASMR動画が見たいと言われたことがあって、その翌日に動画をアップしたこともありました。クローズドな場だからこそ発信する内容に気を遣わなくてよくて、ファンの方に喜んでもらえるのがすぐわかるのもいいところです。

――芸能活動は12年目となりました。ここまで続けられるとは、思っていましたが?
相楽 まったく思っていなかったです。アイドルグループを卒業後も当初は、続けようと思っていなかったんです。先を考えて動いてきたのではなく、目の前の1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月を考えながら過ごしてきた感覚です。
――卒業時点では、将来をどのように考えていたんでしょう?
相楽 当時は「モグラ女子」といわれる、モデルとグラビアを兼ねた方々に憧れていたので、私も挑戦したいと思っていました。でも、あまり上手く行かなくて、今も続く舞台のお仕事でとにかく結果を出そうと張り切っていました。
――2023年5月の現事務所への移籍は、大きな転機になったのではないかと。
相楽 大きく変わりました。アイドルグループ時代からずっと一緒だったスタッフさんの顔ぶれが変わり、いちから新たな関係性を築いていったんです。グラビアアイドルとしての活動もスタートして、お仕事の内容も180度変わりました。
――2024年6月には1st写真集『浮泳夢』(集英社)も発売されて、活動は順調です。
相楽 グラビアアイドルとしての活動がはじまってから、約1年で写真集を出せたのは夢のようでした。ありがたかったです。

――同じ事務所にはかつて、アイドルグループで活動を共にした仲間もいらっしゃいます。
相楽 はい、特に北野日奈子とは週1で会うほど仲がいいです。初めて話したのは、アイドグループの研修生時代に駅で迷っていた日奈子に「同期だよね?」と声をかけて、会場まで行ったときでした。一時期は離れ離れになっていたので距離があいてしまった時期もあったんですけど、新たなお仕事に挑戦するときも常に背中を押してくれたし、かけがえのない存在です。
――活躍は多岐にわたりますが、今後の目標も伺えればと思います
相楽 舞台やグラビアを通して、表現力を磨いていきたいですね。目標を達成できなかった場合に失望するのが怖いので、長期的に「これがしたい」と掲げるのは苦手なんです。だから、目の前にあるお仕事を一つずつ丁寧にこなしていきたいと思います。
(文:カネコシュウヘイ)
