有料会員制ファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」。同サービス内で全日本プロレスが運営する公式ファンクラブ「CLUB AJPW」が、優秀なファンコミュニティを表彰する「Fanicon Awards 2023」スポーツ賞の最優秀コミュニティに選ばれました。
全日本プロレス、そして、プロレスそのものを愛する人たちの心を強く引きつける秘けつとは。デビュー1年目の若手レスラー・安齊勇馬選手に、SNSや「Fanicon」におけるファンづくりのこだわりを聞きました。
――安齊選手はZ 世代、デジタル・ネイティブの世代ですね。
そうですね。だから、TwitterやInstagramはプロレスラーになる前、中学の頃からずっと使っていました。学生時代はその日にあったできごとをつぶやき、友だちとも他愛なく交流していました。
――選手として、SNSの活用をはじめたきっかけは?
先輩たちにすすめられて、使いはじめました。最初は「こう書くんだよ」と教わりましたけど、今では自分流で使っています。デビュー戦からまだ半年ほどなので、TwitterもInstagramも、まずは顔と名前を知ってもらうために投稿しています。リングで見せる姿とは違う自分を知ってもらうため、プライベートの写真をなるべく投稿するようにしていますが、Twitterでは試合の宣伝もします。
――インスタライブも積極的に活用されています。
ファンのみなさんとのコミュニケーションを図れるし、直接ではないけどコメントを通して、会話できるのが好きなんです。自分を知ってもらうためになるべく色々な質問に答えています。
――エゴサーチもされますか?
しますよ。僕の場合はちょっと難しくて。名字の「齊」の字を間違えやすいから、「安斉」や「安斎」など、色々なパターンで名字やハッシュタグ付きの投稿を探します。見つけたら、なるべくいいね!を返しています。選手になる前、プロレスファンだった時代に、選手から反応をもらうのがうれしかったんですよ。当時の僕と同じような気持ちになってもらえたらと、思ってます。
――いいね!数など、投稿に対する数字は気になりますか?
多少は気にしています。例えば、試合のたびに「今日は応援ありがとうございました」という感想と写真を投稿していますが、平均では300件ほどのいいね!をいただきます。ただ、「髪の毛を切りました」と報告したとき、いいね!を600件ほどいただいたときは、ちょっと複雑な気持ちになり「試合やってる意味ある?」と思いました(笑)。でも、若い方から目上の方まで、色々な世代の方が応援してくださっているのはうれしいです。
――オープンなSNSとは対照的に、クローズドな「Fanicon」でもファンとの交流を図っています。
感覚はやっぱり違いますね。プロレスや団体を好きな人が見てくれているので、オープンな場所で使っていない写真をアップしています。
――オンラインでのコミュニケーションそのものは、楽しんでいますか?
特に、インスタライブは僕自身も好きな場所で、楽しんでます。ファンのみなさんも気軽に見られるし、気さくにコメントを書き込んでくれるのもうれしいですね。イベントでお会いするときもあり、みなさんのアカウント名を努力して覚えるようにしています。
――すごいですね。どのように覚えるんでしょう?
イベントに備えて、事前のインスタライブで「『(アカウント名)です。』と言ってください。僕も覚えたいので」と呼びかけるんです。当日までに、僕もTwitterやInstagramのアカウントを覚えて、本番当日に顔を照らし合わせます。終わったあとのインスタライブでも、コメントのアカウントを見ながら「あのとき来てくれましたよね」と言って、ほどよい距離感のコミュニケーションを取っています。
――ファンもうれしいですよね。今後、新たに実現したいイベントは?
今は「Fanicon」などで1対多数の交流を図っているんですけど、電話のように1対1のイベントもやってみたいですね。ビデオ通話でファンのみなさんとじっくり話せれば、顔を覚えてもらいやすくなりますし、楽しそうだから。応援されると「頑張らなければ」と思いますし、ファンのみなさんは大切な存在なので、これからも密にコミュニケーションを取っていきたいです。